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1 ビットトレントシステムに関する意見照会書・開示請求が急増しています!
ここ数年、ビットトレントシステム(BitTorrent)の利用に伴い、ご自身の利用したインターネットサービスプロバイダー(プロバイダー・ISP)から、発信者情報開示請求に伴う意見照会書もしくは開示命令が発令された旨の通知書(ソフトバンクの場合)をご自身もしくはご家族、会社が受領したとして、トレント関連で開示請求されている人から法律相談のお申込みを受けることが急増しています。
このケースで最も多いのは、アダルトビデオの製作会社等からの開示請求を受けたプロバイダーからの意見照会書や開示命令が発令された旨の通知書(ソフトバンクの場合)です。
すなわち、現在、アダルトビデオの製作会社等は、トレントによる違法ダウンロードに関し、弁護士に依頼の上で無数の案件について、発信者情報開示請求を行っているところ、プロバイダーはその意見照会書を契約名義人に発送するのです。
なお、ソフトバンクの場合には、以前は意見照会書を契約者に送付していました。しかし、権利者からの開示請求があまりにも多すぎるためか、2025年夏ころからこれを省略し、発信者情報開示命令申立事件における結論が出たタイミングで「開示命令が発令された旨の通知書」と題して裁判所からの結論を記載等した書面を送付してくるようになりました。
そのため、契約者自ら意見照会書に対して開示について、同意をするか、同意をしないかを考える余地が与えられません。契約者は、突然、ソフトバンクから開示がされたという通知を受け取り、何が起きたのか理解できずパニックに陥るのです。
他方でソフトバンク以外の製作会社は、自社の作品に関し、著作権法に基づく著作権を有するので、その権利が侵害されたとして開示請求を求め、これを受けたプロバイダーが意見照会書を発送しているということです。
その結果、ある日突然、ご自身の手元に意見照会書が届き、慌てて弁護士を探すケースが増えているのです。
当事務所でもここ数年、非常に多数の案件についてご相談、ご依頼を受け、この問題に対処してきました。相談件数では、ここ数年で2000件を超え、ある意味で「異常」な状態にまで達しています。
また、このような大量の開示請求の特徴を示すものとして、Google検索では「トレント 示談金ビジネス」とのサジェストワード(検索候補ワード)が表示されるようにまでなっています。
これはすなわち、特定の作品に関し、大量の開示請求を通じてアダルトビデオの製作会社が示談金を請求し、ぼろ儲けしているとの推察が広がっている結果だと思われます。
実際、当事務所でもこの点についてのご質問を頂戴することがあります。
この点にお答えすると、製作会社が「正当な範囲で」著作権侵害に伴う損害賠償金として示談金を受け取ること自体は直ちに違法ではありません。
問題は、具体的にいくらの賠償金が妥当なのか(相場なのか)、もしくは裁判でそもそも製作会社が主張するような権利侵害が肯定されるのかという点にあります。
したがって、単にこの「示談金ビジネス」との言葉に踊らされるのではなく、ご自身の置かれた状況に照らし、法的に何が正しいのか、どのような対処が適切かをきちんと見極めることが大切です。
【発信者情報開示に係る意見照会書】






「プロバイダ責任制限法発信者情報開示関係ガイドライン」(第5版)より
2 意見照会書や開示命令が発令された旨の通知書を受領した際になすべきことは?
ある日突然、意見照会書や開示命令が発令された旨の通知書を受領し、その内容を見て対処に慌てることと思います。
特に、意見照会書には回答書が添付されており、
①回答期限として1週間ないし2週間と限定されていること(プロバイダ責任制限法発信者情報開示関係ガイドライン(以下「ガイドライン」といいます。)では、回答期限として2週間を想定していますが、プロバイダーによっては1週間と設定しているところがあります)
②内容に関し、アダルト動画の利用が原因のため、家族や友人などに相談しにくいこと
③慌ててネットで情報を収集しようとすると、掲示板にある情報や、弁護士事務所の広告記事などたくさんの情報が表示され、内容の峻別や判断に迷うこと
④そもそもビットトレントシステムを利用した、使用した覚えがない、開示請求の対象となっているファイルに見覚えがないケースもあること
から具体的な対処に困ることが多いようです。
とはいえ、意見照会書を受領して最初にするべきことは、意見照会書に対してどのような回答をするかを決めることです。
そして、その回答の方法としては、開示に対して同意で回答をするか、不同意で回答をするかの2点です。
その他、そもそも回答をしない(無視する)との対応も考えとしてはありますが、回答をしないということは、ガイドラインでは、「開示に関して特段の主張を行わないもの」として扱うこととなっています。
なお、意見照会書の回答期限に関し、これを超過することを過度にご心配する方がとても多いです。
この点、回答をしなかったからといって、「同意をした」とみなされる訳ではなく、回答をしないということは、上記のように「開示に関して特段の主張を行わないもの」と扱われるだけです。
しかも、そもそも回答期限自体、回答のための「目安」に過ぎず、これを一日でも過ぎたら即座に回答受付を締め切ることが確実というものでもありません。
なので、回答期限が気になる場合には、プロバイダーに対して回答期限の猶予を求めるようにしてください。
とにかく、「慌てて結論を決めないこと」が大切です。
意見照会書に即座に回答をしないと逮捕されるということもありません。即座に民事裁判になることもありません。ご安心ください。
他方で、ソフトバンクから開示命令が発令された旨の通知書を受け取った際には上記のような意見照会書を受領した場合と異なり、すでに開示の結果が出ていることから回答書の提出も求められません。
この場合には、開示結果を踏まえて権利者側からの通知書が届くことを見越した対応をとることが必要です。
3 弁護士への相談は必要か?
意見照会書を受領したことを踏まえ、ご自身での情報収集も経て弁護士への相談を検討することもあると思います。
というのも、ネット上の情報については、何をどの程度信用して良いのかどうか、自分の置かれた状況と同じかどうかの判断が付かないことから、自分の抱える悩みや不安を完全には払しょくし切れないこともあるためです。
そうしたことからすれば、ご自身のご不安、ご心配を少しでも解消するために、この分野に詳しい、経験のある弁護士に相談をすることは非常に有効だと言えます。
当事務所でも、「ネットで情報を収集したけれども不安が払しょくできない。」としてご相談をお受けすることが多々あります。
その際にご注意頂きたいのは、少なくとも、「すぐに示談しないと大変なことになる」「刑事告訴される」などの言説に捕らわれないことです。
不安な気持ちから藁をもすがる思いでネットで検索してすぐにヒットした先に相談を持ち掛け、慌てて依頼をしたものの、落ち着いて考え直し、当事務所にご相談、ご依頼をし直す方が少なくありません。
あくまで落ち着いた対応を強くお勧めします。
なお、当事務所では、ビットトレントシステムの利用に伴う意見照会書の受領やその対応、アダルトビデオの製作会社等からの通知書(内容証明郵便)を受領した方への助言に関するご相談については以下のページをご参照ください。

また、当事務所は、岡山県、香川県にオフィスを設ける法律事務所ですが、ここ数年はオンライン(ZOOM)での相談を広く活用しています。
ZOOMはスマホやPCで簡単に利用できますので県外、遠方であっても十分にコミュニケーションをとることが可能です。ご遠慮なくお申し付けください。
また、ZOOM利用でのご相談の際には、アプリをダウンロードし、当方からのリンクにアクセスしてもらうことで利用ができるようになっています。ご相談前にアプリのダウンロードをお願いします。
また、当事務所ではビットトレントシステムの利用に伴う意見照会、損害賠償請求の問題に関し、様々な観点からQ&Aを作成しています。こちらも併せてご参照ください。少しでもご不安の解消にお役立ちできればと思います。


4 解決までの流れについて
⑴解決までの流れの概要
次に、意見照会書や開示命令が発令された旨の通知書の受領から、当該事案の最終的な解決までの流れをご説明いたします。
なお、別のページにも解決までの詳しい流れをご紹介しています。併せてご確認ください。
まず、大まかな流れは以下のとおりです。また、最終的な解決まではプロバイダーからの追加の意見照会書や開示命令が発令された旨の通知書が届かなくなるまでに相当期間が必要です。これはプロバイダーにより様々ですが短くて半年から1年程度で追加の意見照会書が届かなくなります。長いプロバイダーの場合には2年を超えて届くことがあるのでその期間を踏まえて解決を見据えることが大切です。
ただし、これは「ログ保存期間の超過を待って、それ以上の開示が来ない事を念頭に置いた解決」の場合です。
そうではなく、「現時点で届いている意見照会書を踏まえて早期に示談にて解決をすることをご希望」の場合には、その旨をお申し付けください。適切な解決をご案内いたします。
なお、「二度目の開示請求が来るかどうか、その可能性はどの程度か?」ということについて非常に強い不安を感じることかと思います。
この点、たまにあるのが、「一度目の開示請求の際に依頼した弁護士に二度目(二社目)があるかを聞いたところ、『稀にあるがそうそうはない。』と言われて信じたが、二度目(二社目)が来てしまった。」とのきっかけで当事務所にご相談を頂戴することも複数あります。
この、「二度目(二社目)が稀」という点に関してご説明すると、これは完全に誤りではないかと思います。
すなわち、とりわけ最近は開示請求をしてくる製作会社の数が非常に多いことから、過去にトレントでアダルトをそれなりの期間に渡り、複数ダウンロードしたことがある方の場合には、二度目(二社目)が来る可能性が高いと思っておいた方が間違いがないと考えます。
なので、手元に届いた意見照会だけの示談ではなく、その後も続く可能性があることを念頭に、届いた意見照会書への対処を考えるべきなのです。
この点に関しては以下の記事に2026年8月までの弊所取り扱い案件を踏まえた複数開示の件数などを公開していますのでぜひご一読ください。
【ログ保存期間の超過を待って、それ以上の開示が来ない事を念頭に置いた解決】の場合

⑵①意見照会書に対する回答について
意見照会書の回答に際しては、同意で回答をするか、不同意で回答をするかを決める必要があります。
この点、そもそもトレントシステムの利用がないケースであれば不同意で回答書を作成することとなります。
その際には、利用をしていないこと、使用していないことを理由の欄に明記する必要があります。
利用をしていないケースの一番の典型例としては、自宅のWi-Fiを自分以外の者が利用し、その他人がビットトレントシステムでアダルトビデオをダウンロードしたようなケースです。
プロバイダーの契約名義人の同居の家族や、友人、知人による利用などのケースです。場合によっては、隣家の住人による利用も可能性としてはあり得るかと思います。
その他、ビットトレントシステムは利用したものの、当該開示請求の対象となっているファイルには見覚えがないケースもあり、そのような場合にも不同意で回答をすることがあります。
以上の不同意での回答以外の場合には、同意で回答をするようになります。
⑶②意見照会書の回答を踏まえたプロバイダーの対応
意見照会書に対して同意で回答すれば、プロバイダーは開示請求者に対して、契約名義人の氏名、住所等の情報を開示することとなります。
発信者から開示に同意しない旨の回答を得た場合又は一定期間経過しても回答がない場合には、請求者から提出された資料等に基づき、「権利が侵害されたことが明らか 」(プロバイダ責任制限法4条1項1号)であるかどうかについての検討をし、これが認められると判断した場合には開示をします。
この点、プロバイダーの多くは不同意での回答を受け付けた場合には通常は非開示の判断をします。
しかし、一部のプロバイダーにおいては、不同意で回答をしても開示の判断をするところがあるので注意が必要です。
さらには、そもそも契約名義人に対して意見照会書を発出せずに開示の判断をするプロバイダー(ソニービズネットワークス株式会社など)もあるので注意が必要です。
⑷③開示請求者による発信者情報開示命令申立について
プロバイダーからの意見照会書が届くよりも先に、実は既に開示請求者からプロバイダーに対して発信者情報開示命令の申し立てがされていることが多くあります。
発信者情報開示命令の申し立て自体は、プロバイダーを相手方とするものであることから、契約名義人とすると、プロバイダーからの意見照会書を受領して初めてこの申し立てがあったことを知ることになります。
この点、プロバイダーに対して意見照会書を同意で回答するなどしていれば、発信者情報開示命令申し立て手続きの途中で、プロバイダーから契約名義等の情報開示がされます。
他方で、不同意で回答をするなどした場合には、プロバイダーからの任意での開示はされず、結果的に発信者情報開示命令の発令が裁判所からされるまで契約名義等が開示される事はありません。
この信者情報開示命令の発令までは半年から1年程度かかることがありますので、結論が出るまで相当長期間待つこととなります。
また、開示請求者は、1度の発信者情報開示命令申し立ての際に同時に数十から数百の発信者ログの開示を求めることが通常です。
そのため、意見照会書に添付された発信者情報開示命令申立書や資料に無数のIPアドレスが列挙されていることがあります。
これはすべてが意見照会書を受け取った方の利用によるものということではなく、他の利用者のIPアドレス等が記載されているものと考えてください。
それくらい多数の開示請求が起こされているのが実情です。
⑸④製作会社との示談交渉の開始
意見照会書に同意で回答をした場合もしくは不同意で回答をしたもののプロバイダーから任意で開示がされた場合、さらには発信者情報開示命令の結果、開示に至った場合には、以後、製作会社との示談交渉を行うこととなります。
具体的には、製作会社の代理人弁護士が開示結果を踏まえて通知書を送付してくることとなります。
製作会社の代理人弁護士は、主にITJ法律事務所もしくは赤れんが法律事務所となっています。
いずれの法律事務所から届く通知書においても、示談の申し入れとして一定額の示談金の提示があります(ITJ法律事務所からの通知の場合には包括合意として88万円)。
また、ITJ法律事務所からの通知書には、当該ファイルのダウンロードないしアップロードに基づき、具体的に製作会社が被ったとされる実損害の計算が明記ることがあります。
この権利者側による実損害の計算は、知財高裁の判断を念頭に置いたものとなっていますが、利用者がいつまでトレントの利用をしていたか、当該ファイルを保有していたかが考慮されていないので計算上の注意が必要です。
いずれにしても、示談の申し入れを受けて、その内容に納得ができるようであれば、示談に応じ、高額すぎるとか、納得ができないようであれば、示談を拒否するようになります。
この示談の当否の判断に迷った際に、改めて弁護士に相談をすることも有効です。
当然、示談交渉を弁護士に依頼してもらうことも可能です。弁護士に依頼をしてもらえば、以後の交渉や、プロバイダー・相手方とのやりとりは直接ご本人で行う必要もありません。当然、内容証明郵便が自宅や会社に届くこともなくなります。
検討の結果、示談をすれば、合意書を交わし、示談金を支払うこととなります。
示談の際に、いわゆる包括合意を選択すれば、当該製作会社との示談は全て完了し、仮に以後その製作会社の他のファイルについて利用が明らかとなったとしても、責任追及される事はありません。
他方で個別合意を選択した場合には、当該ファイルに限っての示談になるので、他のファイルの利用が見つかった際には違約金の請求がされることとなるので、注意が必要です。
なお、最初から製作会社と示談をするつもりの方の場合には、示談自体は製作会社の代理人弁護士と簡単に交わす事ができます。そのため、単に示談をするためだけに弁護士を依頼する必要はありません。ご自身で相手方弁護士に連絡すれば、すぐに合意書、和解書を送付ないし電子送信してくれます。
というのも、製作会社の意向としては、示談の条件はほぼ変わりなく固定しており、その条件を細かく変更することは開示を受けた側の弁護士であっても難しいからです。
結局、単に示談をするために弁護士を依頼しても、相手方弁護士との示談書の仲介をする役割を果たすに過ぎません。
それだけのことに多額の弁護士費用を払う必要はまったくありません。
ご自身が弁護士に依頼する意味はどこにあるのか、①単に示談書の取り交わしのためなのか、②減額交渉のためなのか、③支払い拒絶のためなのか、④追加で届く意見照会に対する備えなのかを良く見極めてください。
繰り返しになりますが、①単に示談書の取り交わしのためだけなら弁護士の選任は必要ありません。弁護士費用がもったいないだけです。
⑹⑤ログ保存期間の経過について
冒頭から述べているように、現在ビットトレントシステムの利用に伴うアダルトビデオの製作会社からの開示請求は急増しています。
それは① 同一のファイルに関し、多数の利用者を相手とする開示請求が増えていることに加え、② 多くの製作会社が次々と開示請求を様々なファイルに関して起こすようになっているからです。
そしてこれら開示請求は、プロバイダーに残された発信者情報ログがある限り可能となっています。
言い換えると発信者情報ログの保存がなくなれば、以後は開示請求を受ける事はなくなります。
そのため、この問題の解決にあたっては、ご自身が契約するプロバイダーにおいて、具体的にどの程度の期間発信者情報ログが保管されているかを確認することが非常に重要です。
ただし、プロバイダーによっては、ログの保存期間を公開していないところも少なくありません。
とは言え、一般的にはログの保存期間は3ヶ月か6ヶ月程度のところが多く、長いところで1年程度となっているものといえます(8 プロバイダーのログ保存期間についてもご参照ください。)。さらには2年を越えるプロバイダーや、そもそも期限を定めていないプロバイダーも多数存在します。
このことに加えて、最近ではプロバイダーに対する発信者情報開示請求が急増していることから、開示請求の申し立てがなされてから意見照会書が契約者のもとに発送されるまでに、相当長期間を要するケースも少なくありません。
そして、当事務所では、次々と開示請求がなされること、次々と示談金を請求されることに対する不安を考慮し、最終的な示談を取り決める、もしくは示談を拒否するとの判断は、プロバイダーのログ保存期間の経過を待ってからとする運用を採用しています。
そうすることで、ご自身が負担することとなる賠償金の額を全て確定させてから示談に進めることが可能となるのです。
時に、すぐに示談を勧められたり、不安に駆られて言われた通りの示談に応じてしまうケースが見受けられますが、その後また追加で意見照会が届いたなどと言う結果、慌てて改めて当事務所にご相談に来られる方が後を絶ちません。
繰り返しになりますが、「すぐに示談をするべき」「そうしないと刑事告訴される」などの言説には注意が必要です。
このような言説に惑わされて弁護士に依頼をしないようにご注意ください。何となく「弁護士に依頼をしたこと」で安心感を覚えると思いますが、高い費用を払って、単に相手方弁護士の言いなりの示談書を交わしてもらうだけなら依頼の意味はありません。
⑺⑥製作会社との示談の当否の判断
弊所では以上のようにログの保存期間の超過、追加の意見照会書や開示結果を待ってから、製作会社との示談の当否を判断しています。
実際、当事務所が介入した案件では、受任から相当長期間が経過してから方針を確定し、示談するかしないかを判断した事案が多数存在します。
そして、最終的な開示請求の件数を踏まえて、どのファイルに関しては示談をするか、どの製作会社との関係では示談をするかを見極めています。
示談が成立した場合には、合意書を取り交わし示談金の支払いをしています。示談の条件としては今回の件に関し、民事上も刑事上も責任追及しないこと、当然、刑事告訴をしないことなどを内容としています。
また、示談金の支払いに関し、依頼者の方からは分割の希望を言われるケースも少なくありません。
この分割払いのケースに関しては、2024年7月から分割払いの総額を増額するように、ITJ法律事務所から提示がありました。
具体的な分割の回数と支払い総額は添付のとおりです。
したがって、分割での示談を考える際には、増額にならざるを得ない点、考慮が必要です。
【ITJ法律事務所 分割和解金額】(弁護士法人ITJ法律事務所より)

5 ビットトレントシステムの利用に伴う損害賠償額について判断した事例について
ビットトレントシステムの利用に伴いアダルトビデオの製作会社が被った損害額をいくらと算定すべきかについては、これまで3つの裁判例が存在します。
これらを十分によく理解しておくことで、ご自身が負担すべき責任の内容を掴むことができると思います。
また、これら裁判例についての解説は以下のページをご参照ください。当事務所では、いずれの裁判例についても裁判記録を閲覧、確認、検討をし、ビットトレントシステムの利用に伴う損害賠償請求の事案にあたっています。
6 当事務所の解決事例、解決実績について
当事務所では、年間数百件のトレントのご相談、ご依頼をお受けしています。その中では、示談にて解決した事例も多数あり、他方で示談を拒否することで解決した事例も多数あります。
残念ながら示談で解決した事例は、口外禁止条項があるため詳細をご紹介することはできません。
他方で、示談を拒否して解決した事例については、以下のとおり、その一部を公開していますのでご参照ください。
7 当事務所の弁護士費用について
ビットトレントシステムの利用に伴う意見照会、開示請求に関する弁護士費用は以下のとおりです。他の弁護士、他の法律事務所と比較の上でご検討ください。
とりわけ、「追加で他社からの開示請求があった際に、いくらの費用追加が必要になるのか」を良くご確認ください。最近は追加の開示請求がかなり増えています。なので、今手元に届いた1通の意見照会書だけでなく、その後の対応も含めた費用を想定するようにしてください。
また、当事務所では、繰り返しご説明しているとおり、1~2週間での示談での解決などはお勧めしておりません。ログ保存期間の経過を見極めてからの結論としています。そのため、解決までは長期間となりますが、安心の解決に繋がりやすくなります。
依頼後、すぐさま示談をするだけなら弁護士に依頼をした意味はどこにあるのか、良くご確認ください。繰り返しになりますが、単に相手方弁護士からの提示条件に従うだけなら弁護士介入の必要はまったくないです。
なお、当事務所では当然、上記の期間中の相手方弁護士とのやりとりはすべて当事務所にて対応します。
なお、詳細なトレント関連プランのご案内は下記記事に掲載しておりますので、こちらも合わせてご参照ください。
8 よくあるQ&A
Q1. 意見照会書が届いて回答期限(1〜2週間)が迫っています。すぐに回答しないと逮捕や裁判になりますか?
A. 直ちに逮捕されたり裁判を起こされたりすることはありませんので、慌てて結論を出す必要はありません。期限内の回答が難しい場合は、プロバイダーに連絡して「弁護士に相談中」などを理由に回答期限の猶予(延長)を申し出ることで、大半のプロバイダーで期限を延ばしてもらうことが可能です。
Q2. 添付書類に大量のIPアドレスやリストが並んでいますが、すべて自分の利用履歴ですか?
A. すべてがご自身の利用分とは限りません。権利者側が多数の違法利用者をまとめて同時に申し立てているケースが多く、書類には他人のIPアドレスや情報が一覧として併記されていることが一般的です。
Q3. 開示に対して「同意」「不同意」のどちらで回答すべきですか?
A. ダウンロードしたファイルに見覚えがない場合や、Wi-Fiを第三者や家族が不正利用した可能性がある場合などは「不同意」で回答する余地があります。ただし、不同意としてもプロバイダー側の判断で開示されてしまうケースもあるため、ご自身の利用状況を客観的に精査したうえで慎重に選択する必要があります。
Q4. 届いた書類1通分について、すぐに示談金を支払って解決してはいけませんか?
A. 焦って1〜2週間で即座に示談することはおすすめできません。トレント利用者は複数作品をダウンロードしているケースが多く、1社と示談した後に別の制作会社から追加で開示請求が届くことが常態化しています。プロバイダーの「ログ保存期間(約半年〜1年以上)」の経過を待ち、新たな請求が来なくなる状況を見極めてから全体的な解決を図るのが安全です。
Q5. 弁護士に相談・依頼する際の注意点やメリットは何ですか?
A. 弁護士に依頼することで、プロバイダーや相手方弁護士とのやり取りをすべて任せられ、自宅や勤務先に内容証明郵便が直接届くのを防ぐことができます。ただし、不安を煽って相手の言い値での早期示談ばかりを勧める事務所も存在するため、「複数社から追加で請求が届いた場合の追加費用」や「長期的な解決方針」を明示してくれる事務所を選ぶことが大切です。



